さらにニューヨーク・タイムズ(電子版)は4月5日、報道規制にもかかわらず事件が中国内で知れ渡り、活動家の釈放運動が起きているとして、「釈放を求め、1100人以上が署名という危険な手段に出た」と報じた。
これに次期米大統領の有力候補と目されるヒラリー・クリントン前国務長官(67)が反応し、7日、自身のツイッターで「中国は女性活動家の拘束をやめるべきだ。許し難いことだ」と中国当局の対応を批判した。クリントン氏は1995年9月、北京で開かれた第4回世界女性会議で、「人権とは女性の権利であり、女性の権利とは人権である」と演説している。
10日にはジョン・ケリー米国務長官(71)が声明で、「中国政府は彼女たちを黙らせるのではなく、むしろ支持すべきではないのか」と訴え、5人の無条件での即時解放を求めた。
矛盾に満ちた当局の主張
5人が拘束された直後の3月8日、中国共産党機関紙人民日報(電子版)は、中国で女性の権利が向上していると指摘し、「男女平等の価値観をさらに押し広めるため、なお不断の努力をしなければならない」と呼びかける評論員論文を掲載。翌9日には、世界女性会議の開催20周年を記念し、米ニューヨークで今年9月、中国政府が世界女性サミットを国連と共催すると発表した。