旅客船「セウォル号」沈没事故から1年を前に、献花のため現場海域を訪れた遺族ら=2015年4月15日、韓国南西部の珍島沖(共同)【拡大】
事故から1年の16日は、檀園高校がある安山市など126カ所で追悼式典が行われる。朴大統領から何らかのメッセージが出される見通しだが、大統領は関連行事を済ませて、その日のうちに南米4カ国歴訪に出発する。
歴訪日程が発表された10日、「惨事から1年の日に出国するなんて、冷た過ぎないか」(遺族)、「事故原因究明の意思があるのか、事故当日を覚えているのか」(野党・新政治民主連合)との批判が起きた。
生徒を引率中に事故に遭った檀園高校の教員、梁承珍(ヤン・スンジン)さん(当時57)は今も行方不明。妻の柳百馨(ユ・ペギョン)さんは「夫は子供たちだけのために、32年間、教員として生きてきました。ただ、恋しく、寂しいだけです」とポツリと語った。(ソウル 名村隆寛/SANKEI EXPRESS)