JR東京駅の北陸新幹線ホームにある売店に立ち寄った安倍晋三(しんぞう)首相(中)。森喜朗(よしろう)元首相(右)=2015年4月11日、東京都千代田区(代表撮影)【拡大】
北海道を優先
稲田氏以上に北陸新幹線の金沢以西の開業前倒しに熱心だったのは石川が地元の森喜朗(よしろう)元首相(77)だ。今回の首相視察にも、森氏は東京駅から北陸新幹線に一緒に乗って同行している。
ただ、延伸には一筋縄では行かない事情もある。政府筋によると、昨年末まで与党PTの座長を務めていた町村信孝衆院議長(70)が、北陸新幹線よりも自分の地元の北海道新幹線の先行開業を優先させてしまったというのだ。
政府・与党は今年1月、北海道新幹線の新函館北斗-札幌を従来計画より5年前倒しして30年度末に、北陸新幹線の金沢-敦賀を3年前倒しして22年度末に開業すると決めた。北陸側からすると、北海道の財源を北陸にさらに投入すれば福井までの先行開業も可能だったというのだ。森氏が北陸新幹線の開業式典に欠席したのは、これに怒ったからともされる。
森、町村両氏とも自民党最大派閥、清和政策研究会(細田派)の会長経験者であり、首相も稲田氏も清和研出身者だ。見方を変えれば、整備新幹線の延伸をめぐる争いは清和研内の勢力争いにもなっているといえる。(桑原雄尚/SANKEI EXPRESS)