しかし、国際平和支援法を含め安全保障関係法を国会の事前承認に固定する硬直性は異常だ。安全保障上の情勢推移は「我=日本」には決められない。紛争を起こしている「彼」、紛争に直接対処する被後方支援国の国軍などが決める。柔軟・機動性が軍のイロハであるゆえんだが、国会の事前承認を強制されては、事態急変で派遣中の自衛隊が基本計画外の支援を求められても対応は無理。初動が遅れ、被後方支援国の国軍や、各国国軍の救援を受けられなくなった紛争地域の非武装市民は危険にさらされる。安全保障上の事態に「想定外」を皆無と仮定する愚行は、大東亜戦争(1941~45年)で犯した、計画通り実現できるとの希望の下に練られた、現実より遊離した“あるべき理想的作戦”の再来と見紛う。
事前承認強制が招く漏洩
国会本会議での承認前に基本計画を吟味する担当委員会での審議中、計画が漏洩する危険はないのか。基本計画にどこまで書き込むかはハッキリ決まってはいないが、例えば空中・海上での給油や弾薬補給の会合地点。漏洩すれば、日本は相手国は無論、国際社会にも致命的不信感をもたれる。