「葵祭」のヒロインとなる斎王代が身を清める「御禊の儀」で、水を神主から手にかけてもらう斎王代の白井優佐さん(中央)。5月15日に行われる葵祭をはじめ、多くの伝統行事を受け継いできた京都府と京都市は、文化庁や観光庁の誘致を働きかけている=2015年5月4日午前、京都市左京区・下鴨神社(共同)【拡大】
一方、京都以外の道府県は「実現性などの点から対応を考えたい」(佐賀県)と、誘致する施設の具体化に至っていない。政府が移転のメリットを立証するよう求めていることに対し、自治体から「ハードルは高い」との懸念も出ている。
「もんじゅ」も候補
移転対象とする250施設のリストが、自治体側の対応を難しくしている面もある。日本原子力研究開発機構「高速増殖炉もんじゅ」(福井県)や、宇宙航空研究開発機構「種子島宇宙センター」(鹿児島県)など明らかに移転が困難な施設も含まれている。
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局は「地方から手を挙げてもらうため、各省庁が所管する機関を網羅した」と説明するが、自治体側は「国のやる気が見えない」と不満を漏らす。
各省庁の抵抗も地方移転の実現への壁となりそうだ。石破(いしば)茂地方創生担当相(58)は3月の衆院予算委員会で「(各省庁は)できればやりたくないということで、リストを出させるだけでも大変だった」と明かした。
ある省庁の幹部は「省庁が移転すれば国会対応に支障が出るし、労働組合も猛反発する。研究機関や研修所なら可能かもしれないが、地域活性化につながるのか疑問だ」と手厳しい。