「国内事情に関係した決定」という場合、金第1書記の健康問題、あるいは政権中枢で権力闘争が起きており、金第1書記が国を離れることができないという可能性が考えられる。しかし、金第1書記については、精力的に国内視察を行っている様子が報道されているので、外遊できないほど深刻な健康問題を抱えているとは思えない。また、北朝鮮の権力中枢で、深刻な闘争が行われているという兆候も観察されない。
担保された見返りとは
それならば、第三国から北朝鮮に対して、訪露を中止した方がいいという働きかけがなされ、北朝鮮がそれに応じたと考えるのが合理的だ。その場合でも、北朝鮮が国家意思を変更したのであるから、「国内事情に関係した決定」と発表することが可能だ。