「マリア役のジュリー・アンドリュースさんが日本語で歌っているように感じる吹き替えにしたかったので、彼女の歌い方をコピーすることから始めました。でも、ジュリーさんと私は息継ぎのタイミングが違ったんです。彼女は息継ぎが多いけれども、私は息を吐き切るまで歌います。まずは呼吸を合わせることから歌声を似せていこうとしましたが、なかなか難しかったですね」
「俺じゃないとできない」
俳優でミュージカル経験も豊富な石丸は「子供のころに見てとても感動した作品ですので、吹き替えの話をいただいたときは果たして私でいいのかな、と思いました」と吐露しつつ、「でも、実際にスタジオに入って録っているあいだに、これは俺じゃないとできないな、と思えてきたんです」と力強く語った。
同じシーンを何度も繰り返しながら吹き替えをするなかで、石丸は映画のキャストの演技力と歌唱力の高さを痛感したという。「(吹き替えでは)トラップ大佐の口が開くのに合わせて声を出し、口を閉じたときにせりふを言い終えていなければなりません。これがとても難しかった。同じ時間内に言える言葉の量は、英語に比べて日本語は少ないんですね」とベテラン俳優らしい感想も披露した。