気象庁が初めて噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)に引き上げた箱根山(神奈川、静岡両県)で8日、一時的に収まっていた火山性地震がわずかに増加した。気象庁は8日、噴火した場合に火口になると想定される大涌谷(おおわくだに)に調査に入り、温泉施設から出ている噴気の勢いが強まっていることを確認した。
温泉施設からの噴気は、3日に初めて報告され、気象庁は4、5日にも調査していた。気象庁火山監視・情報センターの伏谷祐二所長は「4日の調査と比べて噴気の勢いや音が強まっていると感じた。温度も上がっている可能性がある」と説明している。
気象庁によると、8日は午前0時から午後4時までに59回の火山性地震を観測した。箱根山では4月26日から火山性地震が急増。5日は117回の地震が発生したが、6、7日は十数回まで下がっていた。