気象庁は6日、箱根山(神奈川、静岡県)で火山活動が高まり、大涌谷(おおわくだに)周辺で小規模な水蒸気噴火が起こる恐れが強まったとして、噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げ、火口周辺警報を発令した。
これを受け、神奈川県箱根町はこの日、大涌谷の半径約300メートルに避難指示を発令。すでに規制していたハイキングコースに加え、大涌谷に向かう県道も通行禁止とし、箱根ロープウェイも運転を見合わせた。
大涌谷では3日以降、温泉施設で水蒸気やガスなどが勢いよく噴き出す暴噴が確認され、噴火の兆候とされる山体の膨張もわずかに観測。5日午後9時過ぎに約5キロの深さを震源とする震度1の地震が発生したため、「これまでとは異なる火山活動が起こっている」と判断した。
今後、小規模な水蒸気噴火が発生し、最大で直径50センチ程度の噴石が飛散する可能性があるという。
気象庁は「(避難指示が発令されている)範囲で小規模な水蒸気噴火が発生し、噴石が飛散する可能性があるので、入らないようにしてほしい」と話している。