また、仙台管区気象台は6日、吾妻山(山形、福島両県)で地下のマグマや火山ガスの動きを示す火山性微動を観測したと発表した。今年3回目の観測で、噴火警戒レベルは昨年12月に1から2に引き上げられている。
一方、蔵王山(宮城、山形両県)も警戒レベル対象の火山ではないが、同等の警報が出ている。
≪箱根山 警戒レベル2≫
噴火警戒レベルが初めて2に引き上げられた箱根山。気象庁は箱根山で起きている現状を「マグマが直接関係しているとは考えられず、深さ1~2キロにある熱水が温められることで小規模な水蒸気噴火が起きる可能性がある」と説明する。一方、専門家は「警戒が必要なエリア以外は危険がないと考えていいのでは」と指摘している。
過去8000年で8回噴火
箱根山は東西8キロ、南北12キロのカルデラを持つ火山の総称。主峰の神山の北側に、活発に水蒸気やガスを噴き出す大涌谷や早雲山といった噴気地帯がある。
噴火は過去8000年で8回経験していることが分かっている。マグマが地表に噴出するマグマ噴火は約3200年前に神山で発生したものが最後で、噴火で冠ケ岳が形成された一方、山体崩壊で川がせき止められ、芦ノ湖が現在の形となった。