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演劇部員の心の葛藤 より丁寧に描き出す 舞台「幕が上がる」 ももいろクローバーZ (1/3ページ)

2015.5.11 14:30

人気アイドル「モモイロクローバーZ(ももクロ)」主演の舞台「幕が上がる」(本広克行演出)=2015年4月30日(阿部章仁さん撮影、提供写真)

人気アイドル「モモイロクローバーZ(ももクロ)」主演の舞台「幕が上がる」(本広克行演出)=2015年4月30日(阿部章仁さん撮影、提供写真)【拡大】

 人気アイドル「ももいろクローバーZ(ももクロ)」主演の舞台「幕が上がる」が24日まで東京・六本木で上演されている。関東近郊の高校の弱小演劇部の部員5人が悩みながら成長していく青春群像劇で、作家、平田オリザ(52)が2012年に発表した同名小説をももクロ主演でまず映画化。舞台はその中のエピソードを深掘りして新しい要素をプラス、5人の心の葛藤がより浮き彫りとなる展開となっている。演出は映画でも監督を務めた本広克行、脚本は平田。

 映画では学生演劇出身の吉岡先生(黒木華(はる))のもと、部長のさおり(百田夏菜子(かなこ))ら演劇部員たちが、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をモチーフにした作品で、高校演劇の地区大会を勝ち進んでいく様子が展開される。吉岡先生は女優を志すことを理由に突然退職。舞台では残された部員たちの心の葛藤が描かれる。

 役柄に素顔を投影

 クローズアップされるのは演劇の強豪校から転校してきた悦子(有安杏果(ありやす・ももか))にまつわるエピソードだ。舞台でせりふを言えなくなってしまう悦子の事情は、映画では語られなかった。実は岩手県で東日本大震災に遭い、生き残った自分に対する後ろめたさがあったため。被災地の高校生が実際に感じていたであろう心情を、悦子が打ち明ける場面は秀逸だ。

勘がよく柔軟性もある

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