第82回アカデミー賞の授賞式で女性初となる監督賞のオスカー像を手にするキャスリン・ビグロー監督=2010年3月7日、米カリフォルニア州ロサンゼルス(AP)【拡大】
ACLUは、昔から映画学校の生徒のほぼ半数が女性であるにもかかわらず、監督として活躍できるのはごくわずかしかいないと異常性を訴えた。ハリウッドは伝統的な男社会で、1960~70年代にも同じような訴えがあり、米雇用機会均等委員会が調査に入ったことがある。ACLUは「あれから数十年がたったが、状況は当時と何も変わっていない」と指摘した。
グッドマン氏も「ハリウッドでは性差別のため、女性が自由に仕事をすることができず、こうした状況は違法だ」とし、政府や州当局が法的措置により改善を図るよう求めた。
「おぞましい状況続く」
書簡送付を受け、人気テレビドラマ「ギルモア・ガールズ」などを手掛けたジェイミー・バビット監督(44)はニューヨーク・タイムズ紙に「働く女性は日々、小さな性差別に立ち向かっている」と語り、ACLUを支持した。
アカデミー賞の監督賞にノミネートされた女性はこれまで4人しかおらず、2010年に米軍爆弾処理班の極限状況を描いた「ハート・ロッカー」で初めてオスカーを手にしたビグロー監督も、米誌タイムに怒りのコメントを寄せた。
「ハリウッドは先進的で進歩的な人々の集まりと思われているが、女性に対するこうしたおぞましい状況は今後も続くだろう」(SANKEI EXPRESS)