妻に三下り半を突きつけられた男が東慶寺にやってくれば、戦闘も辞さないのがじょごだ。「監督に初めて会ったとき、まず『腕を太くしてほしい』と言われました。じょごは鉄練りだし、アクションも必要だったからです。こんなガリガリの私によく言ったな、と最初は思いましたよ」。戸田はダンベルを持ったり、ベンチプレスを繰り返し、腕を太くしようと努力したものの、逆に筋肉が引き締まってしまい、かえって細くなった感があるという。殺陣に関しては「スタントマンたちがつけてくれる稽古を一生懸命に練習しました」。
やりたいなら行動すべき
物語の終盤、東慶寺を後にすることになったじょごは、恋仲となった信次郎に対し、「江戸に出なければ私はあなたと一緒になれない」と告げる。そろそろ駆け出しを卒業し、江戸に出てプロの仕事をしなさいと、臆病風に吹かれる信次郎の背中を押したのだ。「私は『やってみないと分からない』という考えなんですよ。何かやりたいなと思ったら行動に移すべきだと思います。最初の一歩は怖いかもしれないけれど、やってみると道が開ける。かつて東京に出てきた私が今、いろんな作品に出演させていただいた中で感じたんですよね。じょごのように背中を押せる人は貴重で、私の場合はそれが父親だったんです」。5月16日、全国公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:小野淳一/SANKEI EXPRESS)