東急田園都市線の「つくし野」駅近くの車庫では早朝、車両を清掃する作業員が、窓を手できれいに拭き、車体をモップで一生懸命に磨く姿があった=2014年12月27日、東京都町田市(デイモン・コーターさん撮影)【拡大】
≪花が彩る都電 愛さずにはいられない≫
昭和のレトロ感を残して路面を走る都電荒川線は愛さずにはいられない電車の一つだ。線路沿いには花が植えられ、乗客の目を楽しませてくれる。花を植えた沿線の人たちの思いに胸が熱くなる。個人主義のイギリス人は、乗客に楽しんでもらうために、沿線に花を植える人なんてまずいない。
電車はもともとイギリスで発明されたものだが、電車事情を東京と比べると、とても胸を張れない。日本では、ホームで電車のドアが停車する位置が指定してあるのに驚いた。時刻だけでなくて、場所まで正確に停車するなんて! イギリスでは、ドアがどこに停車するか誰も予測できないから、電車が到着するやいなや、大勢の乗客がドアを目がけて一気に押し寄せる。
日本の電車を取り巻く日常の景色や人々の仕事を撮ることで、日本社会の強さや日本人の精神性に迫ることができる。フォトグラファーとしての醍醐味(だいごみ)を感じ、創作意欲が湧いてくる。(写真・文:フォトグラファー デイモン・コーター/企画:海外メディアコーディネーター 瀬川牧子/SANKEI EXPRESS)