仙石線は、あおば通(仙台市)から石巻まで49キロの路線。震災当時、野蒜(のびる)駅(東松島市)を出発した上り列車が、乗客が避難した後に津波に流されたほか、線路が流失、駅が浸水するなど大きな被害に遭った。復旧に伴い、東松島市の陸前大塚-陸前小野の線路を約500メートル内陸側に移設。住民の高台移転に合わせて東名、野蒜両駅も高台に新築した。線路移設で、全線の営業キロ数は1.2キロ短縮した。
野蒜駅では、JR東日本や自治体関係者約100人が出席して記念式典を開催。JR東の冨田哲郎社長は「震災当時、野蒜駅で悲惨な状況を目の当たりにした。(全線開通が)地域の発展、再生の一助になってほしい」とあいさつし、阿部秀保東松島市長は「松島町、石巻市と協力して交流人口を増やしたい。みなさんに『支援してよかった』と言われる復興を遂げたい」と誓った。
東北線に乗り入れ、快速が走る「仙石東北ライン」も同時開業し、仙台と石巻を最短52分で結ぶ。石巻市内の復興住宅が並ぶ地区に来年3月、「石巻あゆみ野」駅を新設する予定だ。