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【東日本大震災4年】若い世代流出 「本当は残りたい」 (1/5ページ)

2015.3.12 09:50

東日本大震災から4年を迎えた宮城県石巻市内はうっすらと雪が積もった。復興工事が進む一方で、人口減少が続いている=2015年3月11日(尾崎修二撮影)

東日本大震災から4年を迎えた宮城県石巻市内はうっすらと雪が積もった。復興工事が進む一方で、人口減少が続いている=2015年3月11日(尾崎修二撮影)【拡大】

  • 長男の救人(きゅうと)君を笑顔で見つめる飯川賢太さん夫妻。仮設住宅は狭かったが、逆に子供によく目が届いたという=2015年2月11日、宮城県東松島市(木下慧人撮影)
  • 主な被災地・施設=2011年3月11日当時

 東日本大震災の被災地、宮城県東松島市の仮設住宅の一室で、飯川賢太さん(33)は引っ越しに向けて準備を進めていた。仮設住宅は二間と台所しかない広さなのに、家族3人で用意した段ボール箱は20箱に上った。

 荷分け作業のさなか、長男の救人(きゅうと)君(2)が、被災者からもらったおもちゃが出てきた。「これは捨てられないな」。そう言って脇の段ボール箱に詰め込んだ。

 勤めていた農業生産法人を2月末に退職した。転居先は妻の彩(あや)さん(33)の実家がある埼玉県深谷市の借家だ。彩さんも福祉施設を辞めた。「被災地で生活すると心に決めたのに…」。この2年余りのことが頭に浮かんだ。

 夫婦は被災者ではなく、ボランティアだった。仮設住宅の空き部屋を、ボランティアなどを対象に貸し出す制度を利用して暮らしていた。賢太さんは仙台市太白区で、彩さんは深谷市の実家で震災を経験したが、大きな被害はなかった。

宮城・東松島 厳しい現実

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