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【東日本大震災4年】若い世代流出 「本当は残りたい」 (4/5ページ)

2015.3.12 09:50

東日本大震災から4年を迎えた宮城県石巻市内はうっすらと雪が積もった。復興工事が進む一方で、人口減少が続いている=2015年3月11日(尾崎修二撮影)

東日本大震災から4年を迎えた宮城県石巻市内はうっすらと雪が積もった。復興工事が進む一方で、人口減少が続いている=2015年3月11日(尾崎修二撮影)【拡大】

  • 長男の救人(きゅうと)君を笑顔で見つめる飯川賢太さん夫妻。仮設住宅は狭かったが、逆に子供によく目が届いたという=2015年2月11日、宮城県東松島市(木下慧人撮影)
  • 主な被災地・施設=2011年3月11日当時

 ただ、希望の光も、少しずつ見えてきている。市内で「あべクリニック産科婦人科」を開院する阿部洋一院長(67)は「震災前に比べて取り上げる赤ちゃんは1カ月当たり10人近く増えている」と話す。

 5カ所あった分娩(ぶんべん)施設が震災後には3カ所に減少し、妊婦が集まってきたことが理由の一つだが、新しい命は確実に被災地で生まれている。

 過疎化を先取り

 出生率を上げるために、産みやすい環境を整えることが必要となる。県が把握している産婦人科医は13年4月の時点で166人。人口比で見ると少なくはないものの、分娩施設の県内47カ所のうち30カ所が仙台市か近郊で、都市部と地方の格差が目立つ。

 東北大大学院の吉田浩教授(加齢経済学)によると、人口減少は都市部と地方では構造が異なるという。都市部では「非婚化」「晩婚化」、子供を産まない「少産化」が主流となっている。地方では出生しても定着せず、人口流出が続く状態だ。特に被災地では震災後に若い世代が転出した。「震災が過疎化を何年も先取りした」という。

被災地の人口減少とは

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