【京都うまいものめぐり】
韓国に伝わる家庭料理と焼き肉のレストラン、芝蘭(ちらん)は、日本人の口に合うように味覚を調整し、バラエティーに富むメニュー数々の美味が楽しめる。色彩豊かな前菜やちょっぴり刺激的なピリ辛料理、タレに定評のある焼き肉…と、コリアングルメが勢ぞろい。代表者の石敬戌(セキ・ケイイ)さんのうんちくに耳を傾ければ、きっと韓国通にもなれる。
5色使いが流儀
芝蘭は茶の湯文化に縁の深い臨済宗の寺院、大徳寺の近くに位置する。
前菜として登場するのは「クジョルパン」。八角形の大きな器の真ん中には小麦粉でつくった薄い皮(厚さ約1ミリ)が重ねられ、周囲に小エビ、干しシイタケ、タケノコ、錦糸卵、キュウリ、細切りの牛肉など8種類の具材が並ぶ。彩り豊かだが「白、黄、緑、赤、黒の5色を使うのが韓国宮廷料理の流儀です」(石さん)。薄皮を手に取り複数の具材を載せて包み込み、一口で頬張るとそれぞれの持ち味が混然一体に混ざり合う。