先週の水曜のわが家からの帰り道、パンテオン(18世紀後半に聖ジュヌビエーブ教会として建設され、後にフランスの偉人たちが埋葬されることになった霊廟)で行われていたセレモニーに参列していたフランソワ・オランド大統領に大興奮したナディーンから「すてきな水曜の午後だったわ」という電話をもらったのは6時過ぎでした。そして明日になったら彼女はそんなことは忘れてしまうんでしょう。
それでも私は「水曜日の訪問者」が大好きです。
日本でも今月末に公開されるジュリアン・ムーアが第87回アカデミー賞で主演女優賞を受賞した映画「アリスのままで」は、そんなナディーンと同じ若年性アルツハイマーを抱える女性アリスが記憶を失っていく日々を描いた作品です。重いテーマですが、皆さんぜひ見てください。
自分の人生、自分で決められることばかりではありません。とにかく今この瞬間を大切に生きたい。何が起こっても受け入れることは簡単ではないけれど。