≪3億人の「たばこのみ」 適用範囲にやきもき≫
公共の場所や職場など屋内での喫煙を禁じる条例が1日、北京市で施行された。赤ちょうちんでのひとときを唯一の憂さ晴らしにしている「たばこのみ」にとって、気になるのはその適用範囲だ。
なじみの飲食店の店長は事前に条例をチェックして、規制に該当しないことを確認した。しかし、中国紙はホテルやレストラン、空港の屋内部分でも吸えなくなると報じている。当局による拡大解釈がまかり通る“法治国家”だけに、明文化されていないといっても安心はできない。
中国では胡錦濤政権下の2011年にも、同じような規則が施行されたことがある。当時は飲食店での喫煙も禁じられたが、罰則がなかったため、間もなく有名無実化した。鎖が掛けられた空港の喫煙室も、いつの間にか再開していた。
「規制したという実績が目的なのでは」と楽観する向きもある。ただ今回は、違反者に最高200元(約4000円)の罰金が科される。強権ぶりが目立つ習近平政権が反腐敗キャンペーンと同様、徹底的に取り締まらないともかぎらない。
♪邪魔しないでほしいな、わずかな安らぎを-。奥田民生が歌う「たばこのみ」の一節だ。非喫煙者には理解できないであろうこの気持ち。3億人を超える中国の「たばこのみ」が従うかどうか。(北京 川越一(はじめ)/SANKEI EXPRESS)