長江では大型クレーンを使って転覆した船体を180度回転させて引き上げる作業が行われた=2015年6月5日、中国・湖北省荊州市監利県(ロイター)【拡大】
指導部「世論工作を強化」
事故をめぐって、習近平指導部は5日までに、関係部門に対して「報道宣伝や世論工作を強化せよ」とする通達を行った。新華社通信が伝えた。
船舶事故として過去最大級の惨事となるなか、救助態勢や情報公開に不満を募らせる乗客家族らからの批判が当局に向かないよう、情報操作を徹底する狙いがあるようだ。
事故直後から、共産党中央宣伝部は国内メディアに国営の中央テレビと新華社の配信のみを引用させ、独自に報じることを禁じていた。6月3日付の中国紙の多くは救助隊員が2日、女性生存者1人を水面からすくい上げている新華社配信の同一写真を大きく掲載し、“美談”として扱った。
だが、行方不明者の消息を求めて転覆現場に近づこうとした家族らが武装警察に阻止されたり、当局の対応に不満を持つ家族らが記者会見場に乱入したりする騒ぎが起きた。