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兄弟国家を分断する「欧州の堡塁」 (1/4ページ)

2015.4.29 09:55

ウクライナ東部ハリコフ郊外の対ロシア国境で建設が進められている対戦車壕の「欧州の堡塁(ほうるい)」=2015年4月18日(遠藤良介撮影)

ウクライナ東部ハリコフ郊外の対ロシア国境で建設が進められている対戦車壕の「欧州の堡塁(ほうるい)」=2015年4月18日(遠藤良介撮影)【拡大】

  • ウクライナ東部=2015年4月28日現在

 【国際情勢分析】

 ウクライナの親欧米派、ペトロ・ポロシェンコ政権が、ロシアとの国境線沿いに「壁」を築き始めている。名付けて「欧州の堡塁(ほうるい)」。1989年の「ベルリンの壁」崩壊から四半世紀を経て、欧州には再び東西の分断線が現れつつある。

 ウクライナ東部の最大都市、ハリコフから約40キロの対ロシア国境。戦車の進行を妨げる「壕」を国境線に沿って掘り、さらに監視カメラやセンサーを備えたフェンスを設置する工事が本格化していた。

 対戦車壕を3年で構築

 「『ある国』からの攻撃は、ここでもあり得る」。ウクライナ国境警備隊ハリコフ州隊長のアレクサンドル・クルーグ氏(37)はこう語り、「軍事的には侵攻を一時的に止める効果しかないかもしれない。それでも、こちらには対応する時間が生まれる」と説明した。

 兄弟国家とも呼ばれた両国を分断する「壁」の建設は、ウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州の紛争で、ロシアが親露派武装勢力を支援したのを受けた措置だ。向こう3年をかけ、政府が掌握する国境の全体に対戦車壕を張り巡らせる。

「この紛争はウクライナ東部と西部の『文明の衝突』にほかならない」

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