ロシアの野党指導者、ボリス・ネムツォフ元第1副首相、死亡当時(55)=が暗殺された事件で、現場に一緒にいたウクライナ人女性が2日夜、ロシアでの軟禁状態を解かれ、ウクライナの首都キエフに帰国した。ロシア当局は当初、女性の暗殺への関与を示唆。女性はロシアの独立系テレビ局に目撃情報を語るとともに、周囲には、ロシア側に暗殺容疑を掛けられ、殺されると恐怖を感じたことを明らかにした。
「犯人見ていない」
フランス通信(AFP)などによると、女性はウクライナ人モデルのアンナ・ドリツカヤさん(23)。ネムツォフ氏とは3年前に知り合い、まもなく結婚する予定だったという。
2人は2月27日夜に赤の広場にある高級レストラン「ボスコ・カフェ」で一緒に食事をした後、ネムツォフ氏のアパートを目指し歩いているところを背後から銃撃された。28日午前零時前のことで、ネムツォフ氏は背中を4発撃たれて死亡したが、アンナさんは無傷だった。