2月18日、シカゴで外交をテーマに演説する共和党のジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事。ブッシュ氏が自らの外交ビジョンを示したのは、昨年12月に大統領選出馬への意欲を表明してから初めてだった=2015年、米イリノイ州(ロイター)【拡大】
家族で3人目のホワイトハウス入りを狙う共和党のジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(62)がバラク・オバマ米大統領(53)の外交政策を酷評した。
アフガニスタン、イラクの2つの戦争を始めた兄、ジョージ・W・ブッシュ前大統領(68)による単独行動主義には賛否両論があり、外交を語ることは民主党から良からぬレッテルを貼られる可能性がある。それでも踏み込んだのはなぜか。
「優柔不断」と全否定
ブッシュ氏は18日、米中西部シカゴで講演した。オバマ氏のお膝元だ。
「オバマ政権の下、一貫性がなく優柔不断な政策によって米国は友人たちからの信頼を失った。われわれはもはや敵から恐れられていない」
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」を二軍扱いしたり、ウクライナ南部クリミアを併合することになるロシアとの「リセット」で関係改善を目指したりしたオバマ氏を、ブッシュ氏は全否定した。イランのことを「イラク」と言い間違えたのはご愛嬌(あいきょう)か。
特に、ブッシュ氏は米国の武力行使に関する認識で、オバマ氏との違いを際立たせた。