2月18日、シカゴで外交をテーマに演説する共和党のジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事。ブッシュ氏が自らの外交ビジョンを示したのは、昨年12月に大統領選出馬への意欲を表明してから初めてだった=2015年、米イリノイ州(ロイター)【拡大】
オバマ氏は昨年5月にニューヨーク州ウエストポイントの米陸軍士官学校で行った外交演説で、単独の武力行使を(1)米国の核心的利益が求めるとき(2)米国民が脅かされたとき(3)同盟諸国の安全が危ういとき-に限った。軍事よりも外交を重視する「国際協調主義」によりこうした事態が起こることを未然に防ぐことに主眼を置いた。
これに対し、ブッシュ氏は演説で「米国は戦力を投射し、世界の遠隔地を平和的に安定させることができる」と強調。また、「大統領の言葉は、世界で最も偉大な軍事力に裏付けられている必要がある」とし、敵から恐れられる米国を復活させる姿勢を鮮明にした。
父や兄のチームを継承
ブッシュ氏の側近は演説に合わせ、ブッシュ氏に助言する「外交政策チーム」の陣容を米メディアに明かした。21人のうち19人が父のジョージ・H・W・ブッシュ元大統領(90)や前大統領の下で外交や安全保障に携わった人物。例外はレーガン政権のジョージ・シュルツ元国務長官(94)、ジェブ・ブッシュ氏に近いリンカーン・ディアスバラート元連邦下院議員(60)だけだ。