2月18日、シカゴで外交をテーマに演説する共和党のジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事。ブッシュ氏が自らの外交ビジョンを示したのは、昨年12月に大統領選出馬への意欲を表明してから初めてだった=2015年、米イリノイ州(ロイター)【拡大】
ワシントン・ポスト紙とABCテレビが先月実施した世論調査によると、父や兄が大統領を務めたことを理由に支持すると答えたのは9%、支持しないと答えたのは34%だった。
同じ調査で、民主党で最有力視されるヒラリー・クリントン前国務長官(67)について夫が大統領だったことを理由に支持するとしたのが24%、支持しないとしたのが16%だったのとは対照的だ。
ブッシュ氏は演説で父や兄の実績を称賛しつつも「私は私だ」(I’m my own man.)と強調。兄が始めたイラク戦争についても「間違いがあった」と認めた。
昨年11月の中間選挙で、野党・共和党はイスラム国やロシアのプーチン政権へのオバマ氏の姿勢が及び腰だとして批判し、民主党を破った。オバマ政権で国務長官を務めたクリントン氏にも責任の一端はある。ブッシュ氏はこれを好機とみて、返り血を恐れず、あえて火中に飛び込んだといえる。(ワシントン支局 加納宏幸(かのう・ひろゆき)/SANKEI EXPRESS)