黒いスーツを身にまとい、企業の合同説明会に臨む学生たち=2015年6月12日、東京都文京区(共同)【拡大】
バブル期の1980~90年代は女性ファッション誌が白やベージュのスーツを提案するなど選択の幅は広かった。「ビジネススーツの色は景気に左右される」とアパレル関係者。バブル崩壊後は落ち着いた濃い色が主流になる一方で、おしゃれ感覚で黒を着こなす人が増えた。就活ファッションはその流れにあり、冠婚葬祭に使える着回しの良さも支持されている。
「『就活』の社会史」の著者で、若者文化に詳しい関西学院大の難波功士教授は「今の就活生は90年代前半までの好景気を知らずに育った世代。今年は売り手市場だが、依然として攻めより守りの意識が強く、外見ばかり目立ち、中身のない人間とみられることを恐れている」と分析する。
黒へのこだわりに加え、そもそも軽装への抵抗感も強い。「洋服の青山」が6月、全国の約1200人に実施した調査では、夏場の就活(面接)でスーツを着るとの回答が85%に上った。クールビズは2.1%だった。