東京都内で開かれた日韓国交正常化50年の韓国側記念行事であいさつする安倍晋三(しんぞう)首相(右)と、韓国・首都ソウル市内の日本側記念行事で演説する韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領=2015年6月22日(共同)【拡大】
これに先立ち首相は22日午前、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相(61)の表敬訪問を官邸で受けた。首相は「朴大統領と次の半世紀に向け、さらに関係を改善していきたい」と述べ、朴氏との初の首脳会談の早期実現に意欲を示した。尹氏は「今年を新たな50年の元年にして日韓関係の協力を強化したい」との朴氏のメッセージを伝達した。
尹氏は21日に韓国外相として約4年ぶりに来日し、岸田文雄外相(57)と会談。「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録で両国が協力することで一致し、慰安婦問題では引き続き局長級協議などを通じ議論を続けることを確認した。
未来切り開く元年に
一方、ソウル市内のホテルで開かれた式典に出席した朴大統領は「韓日両国に懸案はあるが、協力が必要な分野では協力していかねばならない」と述べた上で、「両国には歴史認識という重荷があるが、和解と協力で下ろしていかねばならない。今年を新たな未来を切り開いていく元年にするべきだ」と呼びかけた。
式典では、日韓議員連盟会長を務める額賀福志郎(ぬかが・ふくしろう)元財務相(71)が安倍首相の祝賀メッセージを代読した。