レンブラントの有名な絵画の一つに「テュルプ博士の解剖学講義」がある。アムステルダム市の解剖官だったニコラス・テュルプ博士が、医師や一般市民らを前に遺体の腕の筋肉組織について説明している場面である。
当時は死刑になった犯罪者の遺体解剖が公開で行われ、一般の市民も見学料を払えば見ることができたそうだ。
この絵画は21世紀になって改めて脚光を浴びた。2006年に、オランダの研究者が絵の間違いに気付いた。絵では浅指屈筋が外側上顆から始まっているが、本当は内側上顆から始まっているのが正しいと指摘したのだ。
江戸時代に人体解剖を行った杉田玄白らはオランダの解剖書の正確さに大変驚いたというが、こうした人体解剖の積み重ねが医学の発展に貢献したのはいうまでもない。解剖がさまざまな病気の原因や症状などを知る上で不可欠なのだ。