7月6日、ギリシャの首都アテネの銀行に入ろうとして、行員(左)と言い争いになる年金受給者=2015年(ロイター)【拡大】
チプラス氏は国民投票の翌日の6日、ドイツのアンゲラ・メルケル首相(60)に対し、ユーロ圏首脳会議に新たな財政再建策を提案すると伝達。フランスのフランソワ・オランド大統領(60)と会談したメルケル氏は6日、新たな支援交渉を始めるには「真剣な提案」が必要だと訴えた。
欧州中央銀行(ECB)は6日の理事会で、ギリシャの銀行が緊急融資を受ける際に差し出す担保の価値を引き下げることを決めた。ギリシャが事実上の債務不履行に陥り、担保となる国債などの市場価格が下がったため。ギリシャ中央銀行が増額を要請していた緊急融資枠の規模を現行の890億ユーロ(約12兆円)で維持。ギリシャに支援協議での早期合意を迫る形となった。(共同/SANKEI EXPRESS)
≪「ドイツは肯定」 深まる相互不信≫
ギリシャが5日の国民投票で、EUの財政支援策に反対を突き付けた。首都アテネでは市民が街頭に繰り出し歓喜の声を上げる一方で、ギリシャ支援の最大拠出国として緊縮策の堅持を迫ってきたドイツでは怒りと失望が渦巻く。両国民の間で相互不信と対立が増幅している。