安全を祈願する土俵祭りを終え、引き揚げる横綱白鵬と新大関照ノ富士(右端)=2015年7月11日、愛知県名古屋市中区・愛知県体育館(共同)【拡大】
大相撲名古屋場所は12日に愛知県体育館で始まる。平成生まれで初の大関となった23歳の照ノ富士の闘いぶりが注目で、35度目の優勝を目指す横綱白鵬、大関稀勢の里(きせのさと)らとの賜杯争いが期待される。先場所後に右肘を手術した日馬富士(はるまふじ)、2場所連続休場から復帰した鶴竜(かくりゅう)の両横綱は巻き返しを期す。
照ノ富士が平成生まれ初の大関へ昇進し、今場所は3横綱4大関の豪華な番付になった。長く独走を続けてきた白鵬が3年ぶりの4敗を喫した先場所のように安定感を欠けば、名古屋で群雄割拠の新時代が幕開けすることになりそうだ。
土俵祭り後、恒例となった場所展望で北の湖理事長(元横綱)は「優勝は誰かな。今場所はわからない。面白いよ」と強調した。白鵬有利と繰り返してきたこれまでとは見立てが違っていた。
風穴を開けつつあるのが照ノ富士だ。新大関場所でも性格的に重圧は感じないだろう。稽古もたっぷり積めていて、白鵬以来となる新大関での優勝も十分に可能だ。