なぜかお中元にいただいたゑり善さんのオリジナルのプラスチックではなく竹でできた団扇(うちわ)を思い出し、説明書を読むと型紙友禅の技法を応用し作られたものだそうで、少しでも涼しさを感じていただければと書かれていました。
これは魔法の団扇に違いありません。冷房を切りあおいでみました。生ぬるい部屋の風がなんだか涼しく感じられ竹の長い柄を持ってパタパタとあおいでいると、のんびりとした気分になってきます。しかし、やはり猛暑には団扇だけでは耐えられず、30分後にはまたエアコンのスイッチを入れてしまっていました。それでも、団扇があるといつもより設定温度を少し高めにできるのでいいことをしているような気分に。室内の温度を上げられ床でぐったりと伸びている黒パグのゴローにもあおいであげました。私が召使いでゴローが王様のようです。
星はなかなか消えませんが、風情のある団扇を持つと次第に線香花火のチカチカした光に見えてきました。布団の中では、目をつぶっても星が点滅するので今度は光を眺めてみることにしました。次第に瞑想(めいそう)気分になり、そのまますうっと眠りに入れました。病気や痛いのは嫌ですが、煩わしい症状も気の持ちようでこんな風に楽しめるものなんですね。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS)