五回、先頭打者として左前安打を放ち、同点への足がかりをつくった早実の清宮(きよみや)幸太郎=2015年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(松永渉平撮影)【拡大】
第1打席で空振り三振したスライダーが三回は少し甘く入った。手首を返して巧みに右前へ運ぶ先制打とし「技術もあってこその打撃。自分らしい」と満足げだった。広島新庄に逆転された直後の五回は先頭打者で左前へ流し打ち、同点への足がかりを築いた。
4月、逸材の入部で上級生は注目度の高さに戸惑い、昨年よりも上下関係が緩くなっていた。それらが重なり、やっかむ部員もいた。だが、ある3年生が「すごく気が配れる」と評したように、接するうちに人間性に気付いて考えをあらためた。今では上級生が下支えする雰囲気の中、伸び伸びプレーする清宮は「自分たちの形で勝てた。次の試合の勝利に少し前進できたかな」と意欲にあふれていた。( SANKEI EXPRESS)
【全国高校野球選手権】(8月13日)
早 実(西東京) 7-6 広島新庄 (広 島)
東海大甲府 (山 梨) 9-1 下 関 商 (山 口)
九州国際大付(福 岡)10-9 大阪偕星学園(大 阪)
花 巻 東 (岩 手) 8-3 敦賀気比 (福 井)