16強入りを決め、アルプススタンドに向かう鳥羽ナイン=2015年8月14日、兵庫県西宮市の甲子園球場(福島範和撮影)【拡大】
第97回全国高校野球選手権大会第9日は14日、甲子園球場で2回戦3試合が行われ、100年前の第1回大会で優勝した京都二中の流れをくむ鳥羽(京都)のほか、高崎健康福祉大高崎(群馬)、仙台育英(宮城)が3回戦に進出した。
鳥羽は三回に6安打を集めて3点を先制。松尾が春夏通じて初出場の津商(三重)を4安打に抑え、4-2で快勝した。鳥羽は夏通算10勝目。
高崎健康福祉大高崎は追い付かれた直後の八回に5長短打で5点を挙げ、初出場の創成館(長崎)を8-3で破った。
仙台育英は2点リードの五回に郡司のソロ本塁打など打者一巡の攻撃で4点を奪い、7-1で滝川二(兵庫)を下した。
公立校同士の一戦は、鳥羽に軍配が上がった。つなぎの意識を徹底し、1回戦に続く14安打。戦後初めて開催され、準優勝した1946年以来69年ぶりの夏2勝を挙げ、山田知也監督(39)は「一戦ごとに選手がたくましくなっている」と教え子の成長に目を細めた。
三回、ミスを帳消しにする一打から主導権を握った。1死三塁でのスクイズのサインに、京都大会7犠打の2番岩切が空振り。松尾は三本間に挟まれたがタッチをかわし、三塁ベースに戻った。その後、岩切が左前に先制打を放ち、流れるような5連打で3点を先制。低い弾道の打球が外野の芝生に弾み続けた。