15キロ過ぎに脱落した前田は「両脚が痙攣(けいれん)した状態になった」という。普段より給水ボトルを長く持ってのこまめな水分補給も奏功せず「脱水(症状)なのかな」と首をかしげた。スローペースでも、序盤から集団の揺さぶりは激しく、34歳のベテラン2人は想像以上に体力を消耗していた。
今井正人(トヨタ自動車九州)が故障で欠場。日本陸連がナショナルチームの合宿で実施した血液検査のデータも今井が一番良く、暑さへの適応力について、宗猛(そう・たけし)コーチは「今井が断トツ」とにらんでいた。代表選考会では若手の台頭もなく、ベテランしかスタートラインに立てなかったことが最大の敗因だ。
リオデジャネイロ五輪の切符を獲得できず、藤原は「今はどこ(の選考会)を走るとか考えられない」と肩を落とした。日本男子の入賞も8大会連続で途切れた。「世界との差をすごく感じる。東京五輪が決まってマラソンを目指す選手は増えている。若手に期待するしかない」と宗コーチ。五輪1年前としては、あまりに厳しい現実だ。(丸山和郎/SANKEI EXPRESS)