株価を示すボードの前で頭を抱える男性。上海株が下げ止まらない=2015年8月25日、中国・山東省青島市(AP)【拡大】
「今年のどこか」
経済が失速する中、人民銀行は25日、追加利下げを発表した。企業の資金繰りを支援する狙いだが、昨年11月に始まった金融緩和局面で利下げは既に5回目となり、景気てこ入れ効果は不透明だ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は9月16~17日に当面の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。米景気は堅調に推移しており、ジャネット・イエレンFRB議長(69)は年内に利上げに踏み切る考えを示してきた。
しかし、株安連鎖を受けて9月に利上げすると予想する市場関係者は少数派になりつつある。利上げによって米ドルが買われ、中国など新興国から資金が流出、世界経済の不安定化を招く恐れがあるためだ。
FOMCで政策決定の投票権を持つ、アトランタ連銀のロックハート総裁はこれまで、9月の利上げを支持すると公言していたが、8月24日の講演では「利上げは今年のどこか」と発言をトーンダウンさせた。市場では「利上げは年明け以降」との観測も出始めた。(共同/SANKEI EXPRESS)