三井生命保険買収に向け最終調整に入った日本生命保険の丸の内ビル=2015年8月26日午前、東京都千代田区(福島範和撮影)【拡大】
一方、三井グループの生保として90年近くの歴史がある三井生命は、過去の金融危機や大手との競争で、経営体力をすり減らした。契約者に約束した保険商品の運用利回り(予定利率)を実際の利回りが下回る「逆ざや」状態が続いていた。
三井住友銀行などの主要株主は、単独での生き残りは難しいと判断、株式の売却先を探していた。当初はグループの住友生命保険が最有力とみられたが、三井生命と営業スタイルが似ている住友生命は「統合効果があまり期待できない」と難色を示した。
生保業界では、04年に明治安田生命保険やT&Dホールディングスが誕生して以降、大型再編は起きていない。合併手続きが煩雑な相互会社形式の生保が多いことに加え、顧客管理システムなどの一本化が難しいためだ。統合が進んだ大手銀行や損害保険会社と違い、今も40社以上の生保が乱立している。
ただ、少子高齢化で人口減少が進む中、業界全体の個人生命保険の保有契約高は、ピークだった1996年度の1495兆円から2014年度は約4割減の857兆円まで落ち込んだ。晩婚化や非婚化で若者の「保険離れ」も進んでいる。