2014年11月、中国を訪問したバラク・オバマ米大統領(右)の歓迎式典に臨む中国の習近平国家主席=中国・首都北京市西城区の人民大会堂(共同)【拡大】
日米欧と新興国の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が4日、トルコの首都アンカラで開幕する。世界的な株安の連鎖を打開するため、減速が懸念される中国経済の課題をめぐる討議を日米が提起する構え。実施の近づく米国の利上げが、新興国の景気に及ぼす副作用もテーマだ。
株安や米中のリスクは世界経済の下振れを招く恐れが強く、G20が連携姿勢を打ち出せるかが焦点。近年は最大の成長エンジンだった中国の問題点に議論が集中するのは異例で、為替制度や経済構造の改革を促す展開になる可能性がある。
今回のG20は8月の世界株安後、経済分野で初めての国際会議。日本からは麻生太郎財務相と日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁が出席。麻生氏は会議に先立ち4日午前には現地で国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事と会談し、世界経済について幅広く議論した。夕方にはルー米財務長官とも会談し、中国への対応などで歩調を合わせる。