【本の話をしよう】
奈良県のご当地キャラクター「せんとくん」の作者として知られる籔内佐斗司さん。親しみやすい作品で、幅広い層から人気の彫刻家として活躍する一方、日本各地の仏像修復に長年携わってきた。そんな仏像と仏教への深い造詣を、かわいらしい「ほとけさまキャラ」とともに解説したのが『ほとけさまの図鑑』。肩肘張らない語り口で、仏の世界へと誘ってくれる。
ほのぼのキャラで解説
現在、東京芸術大大学院で教授を務める籔内さんは、1980年代から奈良県の新薬師寺や室生寺をはじめとする寺院にある仏像の保存・修復に関わってきた。NHKの教養番組で仏像解説者を務めたり、講演に招かれたりする機会も多い。「仏像ブームが続く中、もっと“ほとけさま”を身近に感じ、基本的な知識を学べる書籍の必要性を感じていた」と、執筆のきっかけを話す。