本書では、初めに「お釈迦さまの一生」や「ほとけさまの世界」などを包括的に解説した後、個別の仏像についてイラストとともに紹介する。「仏教」「仏像」の入門書というと堅苦しいイメージがつきまとうが、本書のほのぼのとした雰囲気は、コロンとしたフォルムの「ほとけさまキャラ」ゆえだろう。「自分の彫刻の作品でもそうなんですが、頭でっかちの造形って、子供のようで、思わず人を笑顔にしてくれますね。しかし、久しぶりに2次元の絵を描きましたが、楽しかったですね。何十年も3次元の仕事をやってきましたが、絵を描くことで別の表現が出てくるかもしれない」
単に仏像のポーズや道具などが持つ意味を紹介するだけでなく、「この仏像がどこから、なぜ来たか」を、仏教以前にまでさかのぼってひもとくため、読み物としても引き込まれる。「私自身は僧職ではない。『仏ありき』ではなく、『なぜ?』という疑問から仏教を独学で学んでいった。仏像を初めて見る人と視点が同じだから、分かりやすいのかな。プロのお坊さんからも『この本を説教に使っていい?』なんて言われたりする(笑)」