人を喜ばせたくて
後半には、子供とおじいちゃんによる親しみやすい大阪弁の「ほとけさまQ&A」も。「本当に自分は自分のもの?」など、哲学的な問いも織り交ぜながら、素朴な言葉遣いで、暮らしや心の中にある「仏の教え」に気づかせてくれる。「もともと子供向けの本のつもりだったから(笑)。でも、おかげで誰にでも分かりやすい内容にまとまったと思います」
仏教への興味は、子供のころまでさかのぼる。「自分と自分じゃないものの境目が気になる子供でした。仏教の本を読むと、その答えが載っている」
本書を含め、『ほとけの履歴書』(NHK出版)や『壊れた仏像の声を聴く』(角川選書)など、仏教関連の著作がある。大学院では、仏像修復を学ぶ若者たちの指導に当たる。その“熱”はどこから生まれるのだろう。「なんやろう…。彫刻も、仏像修復も、学生の指導も、今回のイラストも、ただただ、人を喜ばせたくてやっているのかな。(さまざまな宗教や文化を取り入れた)大乗仏教ならぬ、『大乗的アーティスト』です(笑)」