2011年2月13日、グラミー賞の前夜祭ガラで熱唱するホイットニー・ヒューストンさん。世界中のファンを魅了した圧倒的なパフォーマンスが、ホログラムで蘇ろうとしている=米カリフォルニア州ビバリーヒルズ(AP)【拡大】
デービッドCEOは「これからも続々と往年のスターたちをホログラムで蘇らせたい」と話しており、現在、伝説の米カントリー歌手、パッツィー・クライン(1932~63年)、米ロカビリー歌手、バディ・ホリー(1936~59年)、米歌手、ビング・クロスビー(1903~77年)らのホログラム制作を計画しているという。
倫理・訴訟で問題も
ファンにとってはありがたい話だが、「行きすぎでは?」と批判の声も上がっている。ミュージシャンのキャリアの中で本来、「死」は最も尊いものであり、大きな区切りである。すでにこの世を去ったアーティストたちが、自らの映像使用に許可を与えることができず、勝手に復活させられるというのは、倫理的に問題があるのではという指摘だ。さらに今後、ホログラムの制作が常態化すると、複雑な権利関係が頻繁に訴訟沙汰になることも予想される。ファンの中には、死後は自分の記憶の中でスターは生き続けるものであり、いわば偽装復活であるホログラムは歓迎できないという人もいる。
技術の進歩に伴い、音楽シーンに新たな課題が浮上したといえそうだ。(SANKEI EXPRESS)