オリックス戦の五回、2盗を決め、トリプルスリーに到達したソフトバンクの柳田悠岐(やなぎた・ゆうき、右)=2015年9月15日、大阪市西区の京セラドーム大阪(吉沢良太撮影)【拡大】
ソフトバンクの柳田悠岐(やなぎた・ゆうき、26)が15日、京セラドーム大阪で行われたオリックス23回戦の五回に今季30個目の盗塁を決め、同一シーズンで打率3割、30本塁打、30盗塁をマークする「トリプルスリー」の条件を現時点で満たした。ヤクルトの山田哲人も6日にクリアしている。プロ野球での達成者は過去8人しかいない。
ソフトバンクが3点を追う五回1死一塁。打者は4番内川。セオリーなら、走る場面ではない。チャンスを広げ、走者をためることが優先だ。それでも、柳田が四球を選んで一塁塁上に立ったその瞬間、左翼席から「走れ走れ、柳田」の大声援が飛んだ。ディクソンの3球目、迷わずスタートを切った。強肩捕手、山崎勝の送球がやや遊撃寄りにそれ、右足から滑り込んで余裕のセーフ。すでに32本塁打を放ち、3割6分超の高打率をキープしている26歳はトリプルスリーの大偉業達成を確実にした。「まずは勝つことだけを考え、それから自分らしくしっかりやりたい」。頼もしいセリフだ。(SANKEI EXPRESS)