記者はアラビア語を解するサッカー選手を伴い、ミュンヘンに飛んだ。懸命の捜索でようやくモフセン氏にたどり着いた時、彼はカフェでサッカーの観戦中だったという。
スクールの申し出を快諾したモフセン氏はザイド君、欧州で合流した長男のムハンマド君(18)とともに、マドリード入り。スクールでは職員としての仕事とともに住居や衣服が供給され、スペイン語を学習し、スペインでの指導者資格の取得も目指す。トルコの難民キャンプにいる妻と娘も、近く呼び寄せるという。
モフセン氏は「幸せだ。空を飛んでいるようだ」と話している。女性カメラマンに蹴られた時は2時間も泣き通しだったというミゲル君も、いまや喜色満面だ。サッカー界は、時に粋なことをする。
《奇跡生んだカメラマンのキック》
ショッキングな映像だった。
政情不安のシリアから脱出を図る難民の大移動は欧州最大の懸案となっている。