来年11月の米大統領選に向けた共和党指名争いでスコット・ウォーカー・ウィスコンシン州知事(47)が21日、選挙戦からの撤退を表明した。一時はトップ争いを繰り広げたが、移民問題などで発言のブレが問題視され、支持率が低迷していた。党予備選からの脱落はリック・ペリー前テキサス州知事(65)に続き2人目。
ウォーカー氏は地元での記者会見で「党内の議論が個人攻撃の応酬に陥っている」と語り、暗にドナルド・トランプ氏(69)を批判。他候補に対しては「(トランプ氏に代わる)前向きで保守的な選択肢」を提示するよう期待を示した。
存在感示せず支持率低迷
民主党が強いウィスコンシン州で保守的な政策を断行してきたウォーカー氏は共和党右派の支持を集め、今年3月前後、政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」による最新世論調査では、最有力と目されていたジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(62)を上回る人気があった。
ただ、トランプ氏や元神経外科医、ベン・カーソン氏(64)ら「非政治家」が支持を拡大する一方、知事や上院議員といった政治家や政治経験者が低迷。