舞台は野外劇場
アンタルヤの東に位置するアスペンドスには、ローマ時代(2世紀)に建てられた半円形の野外劇場がある。数ある遺構の中でも保存状態がよく、この劇場で毎年期間を決めてオペラ・バレエのフェスティバルが開かれる。22回目となる今年は9月5~24日。フェスティバルに先駆けて開催される「ガラコンサート」では“石舞台”のステージの手前にオーケストラが陣取る。開幕10分前、5分前を告げる鐘の音が鳴り響き高揚感を高めてくれる。
音響効果に優れたすり鉢状の劇場に設けられた観客席の石段は約40段。聴衆は思い思いの場所に座ることができるが、急勾配のため上段でつまずけば一気に転げ落ちそうだ。そんな危険な造りだが、古代人がこの劇場で芸術文化に親しんだことを思うと感慨深い。
オーケストラの演奏に合わせソプラノ、バリトンなどの歌手が声量を張り上げる。その一体感ははるか遠方まで訪れた疲れを吹き飛ばしてくれる。ビゼーの「カルメン」やヴェルディのオペラ「アイーダ」など聞き覚えのある楽曲が心に響く。