現役引退を表明した記者会見を終え、一礼して席を立つ中日の山本昌投手=2015年9月30日午後、愛知県名古屋市(共同)【拡大】
プロ野球最年長勝利記録を持ち、「中年の星」としてファンに親しまれてきた中日の山本昌投手(50)が30日、名古屋市内で記者会見し、「やり残したこともあるし、やり切った感じもある。悔いはあるが、引退の決断に後悔はない」と今季限りでの現役引退を正式に表明した。今後は野球解説者を務める予定で「またユニホームを着るチャンスをもらえるように勉強したい」と指導者への思いも口にした。
「本当に引退するんだな」-。球界の“レジェンド”は、時折笑みを浮かべながら、晴れやかな表情で、32年間の野球人生を振り返った。
プロ生活の原点に、米国留学で、ドジャースのアイク生原氏から指導を受けたことを挙げた。「ここまで花が咲くと思わなかった。あの出会いがなければ…」としみじみと語った。
両親には「タフな体をもらった」と感謝を述べ「野球が一番熱かった昭和40年代生まれ、最後の選手としてここまでよくできた。世界で一番幸せな野球人生を送れた男と思っている」と胸を張った。