9月26日、米ニューヨークの国連で開かれた「セマウル運動」の関連行事で、あいさつする潘基文(パン・ギムン)事務総長。右は韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領=2015年(聯合=共同)【拡大】
安倍晋三首相は第70回国連総会に出席するため、9月26日~30日の日程で米ニューヨークを訪問した。960億円の難民支援を訴えた一般討論演説やロシアのプーチン大統領との会談などが話題となったが、政府関係者の間でひそかに注目されていたのが、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長との会談が開かれるかどうかだった。
軍事パレード出席に不快感
日本の首相が国連を訪れる際、短時間でも事務総長と会談するのが通例だ。国連創設70年で機運が高まる安全保障理事会改革に向け、事務総長の強い後押しも必要となる。首相としても、潘氏に直接協力を要請したいところだった。
ただ、今年は直前の9月3日に中国・北京で開かれた抗日戦争勝利70年記念行事の軍事パレードに潘氏が出席したことで、こうしたシナリオが狂った。日本政府は潘氏への態度を硬化させ、首相自ら「事務総長は特定の過去に焦点を当てるのではなく、自由や民主主義など基本的価値に基づく国際社会の融和と発展を推進する立場から、未来志向の姿勢を加盟国に促すべきだ」と批判するなど、とても和やかに会談する雰囲気ではなくなってしまった。