9月26日、米ニューヨークの国連で開かれた「セマウル運動」の関連行事で、あいさつする潘基文(パン・ギムン)事務総長。右は韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領=2015年(聯合=共同)【拡大】
潘氏は「国際社会にとって過去から学び、前進することは非常に重要だ」などと反論したが、国際世論の批判覚悟で中国の軍事パレードに出席した背景には、韓国の次期大統領選出馬への布石と見る向きもある。韓国国内向けに「反日親中」の姿勢をアピールしておく必要があったというのだ。
ニューヨークの国連ウオッチャーは「国連事務総長はS・G(セクレタリー・ジェネラル)と称されるが、最近潘氏は『サウスコリア・ガバナー』(韓国司令官)じゃないかと揶揄(やゆ)されている」と指摘する。ニューヨークの事務総長公邸は韓国の物産品であふれかえっているといい、母国・韓国への思い入れはかなり強いといえる。
一方で、国連内では「どんな小国の行事にも顔を出すまめな人」(外務省筋)との評判もある潘氏。こうしたこまめな活動を積み重ねる処世術で国連トップの事務総長まで上りつめたともいえるが、さすがに今回の軍事パレード出席は度を越していた。首相は、今回の国連総会で潘氏との会談は行わない方向に舵を切った。首相周辺は「こんな国連事務総長として公平性を欠く人物に会う必要はない」と切り捨てた。