環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の閣僚会合後、記者会見する甘利明(あまり・あきら)TPP相=2015年10月3日、米ジョージア州アトランタ(共同)【拡大】
いら立ち強める甘利氏
3日午後(日本時間4日未明)、米アトランタのホテル。「24時間だけ日程を延ばしたい」と了解を求めた議長のフロマン米通商代表に、甘利明(あまり・あきら)TPP担当相は「必ず交渉を決着させ、これ以上延長しないことが条件だ」と強い口調で迫った。
甘利氏は会談後、記者団に「交渉の運び方、戦略性の欠如に不満がある」と米国の段取りの悪さを批判した。
日本は今回の会合で、もっぱら各国の調整役を務めている。しかし、最後の難題となっているバイオ医薬品の開発データ保護問題は、米国の慎重姿勢などで一進一退が続く。甘利氏は内閣改造が実施される日本時間7日までに帰国しなければならず、リーダーシップを発揮しない米国へのいら立ちを強めている。
米国も大統領選の本格化が近づく中、自国開催の閣僚会合で何とか交渉を妥結させたいとの思いは強い。新薬問題では、データ保護期間を実質8年とする譲歩案を示した。これに対しオーストラリアも独自案をまとめ、共闘するニュージーランドなど4カ国と一緒に、米国に突き付けようとしている。